2015年01月31日

大原櫻子ほか流行の“ギタ女”。世界一のギター姐はこの人だ!

モリ速報 ニュース速報

 ここ最近「ギタ女」と呼ばれるアーティストが取り上げられる機会が多くなっています。ギターを抱えたアイドル顔負けのルックスが売りの女子を指す言葉。miwa、新山詩織、山崎あおい、住岡梨奈。それにぶっ飛んだ歌詞が唯一無二の片平里菜といったところが浮かびますが、なかでも特にプッシュされているのが大原櫻子ではないでしょうか。

大原櫻子「サンキュー。

大原櫻子「サンキュー。」(2014年11月、ビクターエンタテインメント)

(※大原櫻子:映画『カノジョは嘘を愛しすぎてる』で主役の座を射止め、同時に劇中バンドのボーカリストとして歌手デビューも果たした大型新人。新年1月5日に発売された新曲『瞳』も第93回全国高校サッカー選手権の応援歌に選ばれるなど、まさにいま勢いに乗っているギタ女)





スイーツなムーブメントは大切だ

 しかし、彼女の曲が他と比べて抜きん出ているかというと少々心もとない。それどころか「ギタ女」の音楽のほとんどは、さんざん聞き飽きた“感動的な”メロディにコード進行、要約すれば「明日はきっと大丈夫」的な歌詞が乗っている程度のもの。それぞれが別々の芸名を付ける意味合いが見いだせないほどに、匿名性の高い楽曲群なのです。

 もちろん、そういったムーブメントを興すことで、さほど音楽に関心を持たない客層をつかんでおくことはとても大事なことです。実際楽器店に足を運ぶ女性の数も増えているといいます。しかしそれを機に「音楽は嫌いじゃない」というところから「もっといろいろな音楽を聴いてみたい」という段階へ促していくには、「ギタ女」たちの楽曲はあまりにも脆弱です。

チャートを賑わせたアメリカの“ギタ女”列伝

 そこで参考にしたいのが、かつてチャートを賑わせたアメリカの「ギタ女」たち。厳しい聴衆を相手にしながら生き残ってきた彼女たちの曲は、いまでもフレッシュです。

 まず最初に思い出すのが、大きなメガネのインパクトが強かったリサ・ローブ。95年の「Stay」は忘れがたい一曲です。ギターネックの中ほどにカポタストを付けることで高音が動くコードワークに、深く根付いたフォークミュージックの伝統が垣間見えます。
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 同じく95年を代表するジュエルの「You Were Meant For Me」は、逆にベース音が移動するローコードを使ったお手本のような演奏。曲そのものは、アメリカの「名前のない馬」とピンク・フロイドの「Wish You Were Here」の合わせ技のような趣きがありますね。





 さらにフォークやカントリーだけでなく、ロック、ポップスサイドからも登場してきた「ギタ女」も。「哀愁のヨーロッパ」でおなじみのサンタナにフィーチャーされる形で02年に大ヒットしたミシェル・ブランチの「The Game Of Love」は、サンタナのコテコテのオブリガードをものともしない爽やかな一曲でした。余談ですが、この曲を下敷きにした星村麻衣の「EVERY」も印象に残りました。





 ここで「ギタ女」ではないのですが、シンガーソングライターというくくりで同じような清涼感あふれる曲を残したのがヴァネッサ・カールトン。2000年の「A Thousand Miles」は粒立ちのよいピアノのフレーズが曲を形作っている点で、ブルース・ホーンズビーに通じるところもありました。





世界がリスペクトする大姐御、ボニー・レイット

 それでは最後にヒットチャートなどどこ吹く風。「ギタ女」界の大姐御に締めてもらいましょう。安達祐実のお母さん、ではなく、ボニー・レイット。





 スライドギターの名手のみならず、とにかく歌がとんでもなく上手い。

 かつて三枚組の大作『Emancipation』でボニー最大のヒット曲「I Can’t Make You Love Me」をカバーしたプリンス。そのライナーノーツで「ボニーの声はアメリカの宝だ」と惜しみない称賛を送っていました。トーキング・ヘッズのカバーでは、楽曲に込められたソウルミュージックへの敬意が彼女の歌声であらわになっていきます。





 というわけで曲や演奏のスタイルもバリエーション豊富なアメリカの「ギタ女」たちでした。それがきちんとエンタメの世界で花開いているところに、懐の深さを感じずにはいられません。もっとも、ある日突然大原櫻子がメンフィス・ミニーをカバーしているなんてことも…… ないか。

<TEXT/音楽批評・石黒隆之>

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posted by aonoekazumi at 18:46 | Comment(0) | スポーツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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